2ヶ月ほど前に読んだ本ですが、知らないこともたくさんあり
またグラフィックとしても大変美しい名著です。オススメしようと
思いながら日々いろいろ書くことがあり、紹介が遅れました。
本当にたくさんのデータが超美しい、独自のグラフで書かれているので
それだけでも見応えがあります。
そんな中で特に気になったところだけをピックアップしてみます。
・2040年にはアメリカの白人比率は50%を下回る。
・19世紀半ばには世界人口の90%が農村に暮らしていたが
現在は約半分、2033年には50億人に達すると思われる。
・世界中の土壌の劣化が進む
特にサハラ以南の国々では2025年までに耕作可能地の2/3が
不毛になる見込み
・水力発電は火力発電の4倍、原発の1.8倍もの水を無駄に消費する
・現状で水不足である地域はさらに不足がすすむ
・農地と牧草地が増え、森林が減っていく
・将来的には国民ひとり当たりの年間飛行距離を制限する
個人飛行距離計測システムが導入されるかもしれない
等々でした。
今まで読んできた
ジャレド・ダイアモンド博士の「文明崩壊」
デイビッド・モントゴメリー博士の「土の文明史」
とも全く違わない内容でした。
これら全ての著者は人並み外れた幅広い知識と見識を持ち、
その上で世界中を実地調査し、その上で内容を書かれています。
本はそれぞれ異なりますが、結果的に地球環境は人間が生きていく上で
何よりも重要な資本であることがなんの疑いもなくなってきます。
エネルギーもGDPも安全保障も重要なのは重々承知です。
しかし、人が生きていく上で最も重要なもの、それは水と
食料です。食料は土がなければどうにもなりません。
後先逆になりますが、土のことを知りたければ「土の文明史」
は必読の内容です。
最後になりますがこの本の表紙には
「いま行動すれば、未来はまだ変えられる」
とあります。ほんとそのとおりですね。