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サイエンス・インポッシブル

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今日は朝から明石、M邸リフォームの起工式を行いました。
Mさんの前にはご近所の別のMさんのリフォームも行いました。
また、Mさんの後にはこれまたご近所で同僚のOさんの別荘の
仕事も引き受けることになり
そうです。ありがたいつながりです。
今日紹介するのは
「サイエンス・インポッシブル SF世界は実現可能か」
という本です。
著者はニューヨーク市立大学理論物理学教授で超ひも
理論の権威かつ第一人者であるミチオ・カクさんです。
私がミチオ・カクさんを知ったのはディスカバリーチャンネルの
物理学特集だったと思います。
理論物理学といえば、あらゆる学問の中でも天才中の天才にしか
分からない超難関な世界です。その超難関な世界を数式を用いず
SF映画を例に出しながら説明していくのですが、本当に分かりやすい。
この本では実現の可能性のある順に
不可能レベルⅠ、Ⅱ、Ⅲと進んでいきます。
Ⅰには
フォース・フィールド
不可視化
テレポーテーション
テレパシー
念力
ロボット
地球外生命体とUFO
Ⅱには
光より速く
タイムトラベル
並行宇宙
Ⅲには
永久機関
予知能力
とあります。
各小題の最初には
著名人によるひねりの効いた格言からスタートします。
「高名だが年輩の科学者が、あることについて可能だという場合、ほぼ確実に
それは正しい。その人物があることについて不可能だという場合、きっとそれは間違っている」
アーサー・C・クラーク
「無線に未来はない。空気より重い飛行機などありえない。X線もいかさまと分かるだろう」
物理学者ケルビン卿、1899年
こんな感じです。
世の中トンデモ本系は多いです。また、大槻義彦教授のように
なんでも無理でといった感じで否定ばかりしている科学者も多いです。
年を取ってくると誰しも頭が硬くなりがちです。
しかし、ミチオ・カクさんがすごいのは
「今どうしようもなく不可能にしか見えないことも、
現代の物理学が未熟なことが原因で分からないのかもしれない」
という非常に素直かつ柔らかいスタンスの方だということです。
そんなわけで、上記の項目の実現可能性、かかる費用等も含めて
あらゆる映画の実例と共に面白くも深く書かれています。
変な株予想の本を買うより、遠い将来の予測をするにはいい本でさえ
あるかもしれません。
全く知らないことへの好奇心、そして物事の仕組みを知るのが好きで
たまらない私にとっては心底面白い本でした。

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