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竹内さんの言葉が通じない「建築家」の世界

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竹内さんの言葉が通じない「建築家」の世界
今回の竹内さんというのはいつもお世話になっている
みかんぐみの建築家である竹内昌義さんです。
みかんぐみといえば誰もが認めるバリバリの意匠系の設計事務所です。
そんなみかんぐみの竹内さんは、大御所でありながら省エネ建築診断士も
受講してくださるという本当に謙虚かつ勉強熱心な建築家です。
というわけで私が非常に尊敬している建築家であります。
おそらく日本のバリバリの意匠系の建築家の中で3人いるかいないかとう
いっていい、完全に熱環境と省エネが分かっている建築家といってもいいと思います。
そんな竹内さんですが、私とは異なり、バリバリの意匠系建築家だけあって
出る雑誌の種類が違います。そして対談する相手も違います。
最近竹内さんがいろんな意匠系の雑誌や専門誌にて他の建築家と話している記事を
見かけます。
竹内さん一人だけが数字とロジックで話をしているのに他の人はみな
感覚とポエムで話をしているという印象を強くうけます。こうなるにはいろんな理由が考えられますが、
だいたい次のような理由ではないかと思います。
・同じように数字で話をしようにも数字のバックボーンがないことが
ばれてしまうのでそちら側の話からはあえて遠ざけたい。
・自分たちが作っている建物がエネルギーを消費しているという意識がほぼ全くない。
何万とある建物のうちの一つという認識でしかないから、一つ一つの建築物が
省エネ化することが実感として感じられていない。
・そもそも建築家たるもの数字とロジックで語るなど下品である。
感覚とポエムの如くしゃべることこそが意匠系の建築家である!
・竹内という男は一人で反原発を息巻いている。適当に流しておこう。
おそらくこういった意識があるからこそ、だいたいの対談において議論にならないので
あろうことが想像できます。
私からすると頭の良い大学生が、いきがって知識が同等であろうと取り繕おうと
している小学生の中に入って話をしているようにしか見えません。
昔書きましたが、アーキテクトの語源は全能という意味があります。
少なくとも、建築家と名乗るのであれば、ある程度の構造力学や温熱環境、省エネ性能といった
数字の部分を数学的に考える能力は必須です。
今現在それができないのであれば、それは良いことではありませんが、
素直にそれを認めて今から勉強すべきです。一時の恥をためらって知識の習得を怠れば
その後その建築家が建てる全ての建物に関する被害はすべてクライアントが引き受けることに
なるわけですから・・・

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