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「そして誰もいなくなった」とならないために・・・

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昨日の続きです。
私が好きな政治家に西宮市議の今村岳司さんがいます。
彼の例えは超わかりやすく組織票を高校サッカー部を使って説明します。
ある高校の生徒会は14人中10人がサッカー部となりました。
極論すれば、運動場を使うのはサッカー部だけ、美人マネージャーも
独占、更衣室から制度までなにからなにまでサッカー部だけが都合の
いいように変えていきます。
しかし、そのことに対して他の生徒は「どうせ変わらないから」
と、投票に参加せず次の年になってもその体制は変わりません。
逆にサッカー部員はこのときばかりはと必死に選挙活動を行います。
この栄華は数年は持続するでしょう。しかしながら、こんな状況が
数年続くと、学校がすさんできます。当のサッカー部に協力な選手も
来なくなるばかりか、学校自体の倍率も下がり、人気校ではなくなって
いきます。
これと同じようなことが築30年を超えるマンションで起こってきています。
今までマンションの改修等を行うには所有者の4/5以上の同意が必要だったこと、
そして不況が重なったことで、マンションをきれいに保ちたいと思う人よりも
改修にお金を出したくないという20%ちょっとの意見が勝ってしまいます。
その結果、そのマンションはどんどん荒廃が進みます。お金に余裕がある人は
そんなマンションは捨てて出ていってしまいます。その結果荒廃はさらに進み
最終的に、残った居住者もいなくなった後はスラムとなります。まさかと思うかも
しれませんが、すでにこういうマンションが全国各地で出てきています。それどころか
これからますます出てくるようになると言われています。
政府はこの問題に当然気づいているので議決権を3/4に引き下げたり、マンション管理士
という資格を作ってこういった問題の解決に動いてはいます。
これらの問題に共通するのは、経済的に余裕がある人はどうにでも対処できるということ、
逆に余裕のない人はそこにしがみつくことしかできないということです。
しかしながら、皮肉なことに、この余裕のない人ほど投票率が低いという現実があります。
皆の最大利益を考えて、政策改善が行われている国(シンガポールもその一例)
では、人(会社)、物、金がどんどん世界中からやってきます。
シンガポール人は冗談ながらに「この国は空気以外すべて輸入しています」
といいます。
この逆を行っているのが日本のように思えてなりません。円高、法人税高
規制の塊、厳しい雇用規制等からどんどん企業が国外に流出しています。
企業が流出していけば、当然雇用も減っていきます。
また、これだけ文化遺産があり、食事も美味しい国であるにも関わらず、
空港の便の悪さ、高い飛行場代、進まぬ観光政策なども相まって、海外からの
人口あたりの観光客はシンガポールの1/15くらいしかいないと思います。
シンガポールや東京を見れば分かりますが、本当に元気があります。
それは人や企業が集まっているからです。こんなことは世界中の主要都市において
当たり前のことですし、歴史を振り返れば織田信長の楽市楽座から実証されている
ことです。
選挙に行かないという無関心な人がこれ以上増えることは
「そして誰もいなくなった」という結果につながるであろうことを肝に
命じておかなければならないと思います。

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