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骨を切らせて肉を断つ??

今日は福井県から工務店の社長さんと社員の方がモデルハウスの設計相談に
来られました。しかもそのモデルハウスは90周年記念でかつパッシブハウスを
ご希望です。こちらとしても非常にやりがいのある仕事です。
熊本、東京に続き、全国の工務店さんからモデルハウスの設計依頼が来るのは
ありがたい話です。
今日の題を見て「まちがってるんじゃないか?」
と思われた方がほとんどかと思います。そうです。間違っているんです。
なんのことかというと、住宅メーカーの窓の設計の仕方です。
省エネを考えるのであれば、窓は南面は大きくして日射取得率を大きくし、庇をつける。
その他の窓は小さめにして日射取得率は低いものとする。
これがセオリーです。
高断熱化のためにLow-Eガラスを使うのであれば、南は断熱タイプ、
その他の面は遮熱タイプを使うことになります。
ところが、たいていの住宅メーカーがやっていることといえば、とにかく
全面遮熱タイプにすることです。
そもそも、暖房に使うエネルギーは一般的に冷房の5倍から10倍
にもなります。ということは、冬を重視することが非常に重要なのに
自ら南面を遮熱タイプとすることで、夏を重視し、冬は切り捨てています。
私にはこれが「骨を切らせて肉を断つ」ようにしか見えないわけです。
なぜ、そんなことをするのか?
それには理由があります。住宅メーカーのプランは「◯◯コルテ」と
いったようにシリーズ商品があり、それぞれに外観パターンというものが
決まっています。そのメインとなる正面が道路側にくるようにしながら
間取りを満たしていくのが住宅メーカー流のやりかたです。
このやり方でプランをすると、南面の窓を大きくし、庇をつけるなどと
いうことはほとんど不可能となるわけです。その結果、冬の南からの
日射取得はあきらめ、夏の暑さだけは防ごうという方向にベクトルが向かう
わけです。
もう一つ理由が考えられます。それは大手メーカーになるとそれなりに
断熱性はあがってきているので、夏の日射遮蔽を行わないほとんどの
メーカーの家は引っ越す前の古い家よりも暑くなってしまう可能性が高い
ということです。そうなると当然クレームが出やすくなります。冬は戸建てからの
引越しの場合はまず間違いなく改善しているはずですから、そういうクレームの
恐れは少ないはずです。
これも燃料電池や蓄電池をつける前にまず拾い上げてほしいと思います。
なぜ日本の住宅はこれほどおかしな矛盾を放置しながら、高価な設備を
導入する方が先行するのか?ものの順序がわかる人間の所業とは思えません・・・

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