こんな風に育って欲しいと思える教育=国際バカロレア
こんな風に育って欲しいと思える教育=国際バカロレア
先日のブログで「ひとりひとりが考えること」の重要性を散々書きました。
国の制度を見ていてもそうですが、今までたくさん見てきた自分より若い
部下や社員を見てきた上での行き着いた結論です。
自分で考え行動する力・・・
今の日本の義務教育を踏襲するだけではそれが難しいことは
皆さん薄々気づかれているかと思います。
私は、こんな性格ですから小学校の時点で学校の授業になじむことが
できませんでした。友達と遊ぶのは楽しいのですが、授業となると全く
面白みを感じることができず、ほとんど聞いてませんでした。
実際日本の学校で明確に「何のために勉強するんだよ」という
話を聞いた記憶がありません。
しかしながら、中学の時に尊敬していた塾の先生に言われた言葉だけは強烈に
印象に残っています。
「君たちが今勉強しているのは、今なにかやりたいことが決まっていなくても
将来いざやりたいことができた時に、学歴が高いほうが選択肢が広く残っているからだ」
公立の学校の先生とは異なり中学生にも本音で語るこの先生のこの言葉は20年経った
今でも強烈に残っています。
確かに、中学生でやりたい方向性が定まっている子など日本にはほぼいないでしょう。
しかし、この先生の言葉にも落とし穴はありました。そうやって学歴を積んでも
結局大学4年になってもやりたいことが定まらないままの学生が大半だということです。
何十人ものオープンデスクを見てきた経験からこのように感じています。
そこで、私は子供が生まれる前から世界の教育事情に関する本を興味本位で結構
たくさん読んできました。そうすると、世界には面白い教育方法がたくさんあることが
分かりました。
よく聞くところでいうと、
・ドイツのシュタイナー教育
・イタリアのモンテッソーリ教育
等々です。
そんな中で特に個性的だったのが皆さんご存知の「美味しんぼ」の作者である
雁屋哲さんの著作「シドニー子育て日記」です。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%89%E3%83%8B%E3%83%BC%E5%AD%90%E8%82%B2%E3%81%A6%E8%A8%98%E2%80%95%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E6%95%99%E8%82%B2%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%84-%E9%9B%81%E5%B1%8B-%E5%93%B2/dp/4990301935/ref=sr_1_4?s=books&ie=UTF8&qid=1415180984&sr=1-4&keywords=%E9%9B%81%E5%B1%8B%E5%93%B2
私は小学生の頃たまたま散髪屋で美味しんぼを読んだころから美味しんぼの大ファンでした。
その雁屋さん子供が四人もおられるのですが、子供を育てるにあたって
「命より大事な子どもたちを日本の教育システムにさらすことだけはなんとか避けたい。
何がなんでも日本の教育からはひっぺがしたい」という一念の元、なんと家族で
シドニーに引っ越されたのでした。
美味しんぼはたしか100巻を超える超大作ですが、あのほとんどはシドニーから
原稿が送られていたのです。その中で、子どもさんたちが雁屋さんが理想とする
自分で考え、生き生きとした子供に育ったことがよくわかりました。私も子供が生まれたら
そんな子育てがしてみたいと思っていました。
雁屋さんが子育てされていたころは、今のように国内にシュタイナー教育の学校も
なければ、国際バカロレアの学校もありませんでした。その場合、移住するしかなかった
わけです。しかし、今はいい時代になりました。確かにお金はかかりますが、
移住することを思えばたやすいものです。
日本の学校では勉強する「目標」を聞いたことがありませんが、
バカロレアには明確な10の目標が掲げられています。
探究する人
知識のある人
考える人
コミュニケーションができる人
信念のある人
心を開く人
思いやりのある人
挑戦する人
バランスのとれた人
振り返りができる人
これらは「仕事が出来る人」の条件である以前に「自立した大人」としての条件としても
ピッタリ一致しています。私は娘はもちろんですが、多くの子供達がこんな風に育って欲しいと
考えています。
詳しくはなんと文部科学省のホームページに書かれています!!
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1308000.htm
これには理由があります。
今現在日本には高校レベルのバカロレア認定校が20校もありませんが
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307999.htm
なんと2018年にはこれを200校まで増やそうとしているのです!!
海外では世界の主要大学でバカロレアの点数によって入学が認められています。しかもバカロレアを
経た学生の方が平均の倍くらい合格率が高いのが一般的です。
日本の大学でも東大、慶応、早稲田を始め有名な大学が既に受け入れを認めています。
(↑私にとってはこれが一番どうでもいいこと・・・)
今日のフェイスブックにもあげましたが、グーグルのCEOが言うには
「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。」
http://lrandcom.com/automation
のだそうです。そんな時代にきちんと、自分で考え食べていくことのできる大人に育てる。
そして、いろんなことを語り合ってみたい!!
私は今から娘が大きくなるまでこれを楽しみながら体験していきたいと思っています。
ゴルフも酒もタバコもギャンブルもやりませんが、これが私の最高の趣味だと思っています。
最後にバカロレアの高校レベルの世界統一試験の問題はこんな感じです
歴史
制限時間90分で2問選択
Q 第一次世界大戦における同盟国の敗北、または第二次世界大戦における枢軸国
敗北について説明せよ
Q 戦争が社会変革を加速させるという見解について、どの程度賛同できるか述べよ
Q マイノリティの迫害を引き起こす一番の要因は何か。実例をもって説明せよ
Q 経済社会問題への対応について、2つの多党制国家の政策を対照して論ぜよ
こんな感じだそうです。
詳しくは「世界で生きるチカラ」
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%A7%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%83%81%E3%82%AB%E3%83%A9-%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%83%90%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%81%8C%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%82%92%E5%BC%B7%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%8B-%E5%9D%AA%E8%B0%B7-%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%82%A8%E3%83%AB-%E9%83%81%E5%AD%90/dp/4478026505
を読んでみてください。
日本の高校生でこれらに答えられる子はほぼいないでしょう。東大生でもまともには答えられない
のではないかと思います。暗記ではない考える力・・・。これからは全ての職業においてこれが必要だと
思っています。