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バークレー白熱教室、最終回も素晴らしい内容でした。

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ムラー教授の白熱教室、最終回も素晴らしい内容でした。
数日遅れましたが、NHKの「バークレー白熱教室」の最終回を見ました。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/berkeley/about.html
番組を見ていると見たことがなかったいろんな資料がでてきました。画面をデジカメで撮ったので
何点か紹介したいと思います。
まずは極めつけがこの資料。これはアメリカのエネルギー省が作った資料だとのことなので極めて信頼性が
高いデータです。
バークレー白熱教室、最終回も素晴らしい内容でした。
これの単位は読みにくいですが セント/kwh です。
今日現在1ドル98円なのでほぼ1セント=1円と考えても差し支えないでしょう。
これを見て日本と違うと思うのは原発が高く表示されているのは当たり前として
ガスが石炭よりも安くなっていることです。これはアメリカでシェールガスがでたことに
よるガス単価の低下の影響が大きいようです。(しかも原子力には核廃棄物の処理や
事故が起こった時にかかる金額等は一切入っていないとのこと)
次に石炭と同じくらいの金額になっているのが風力発電です。こんなに安くしかも
CO2を排出しない。だからこそ世界各国が風力発電の増設に躍起になっているわけです。
太陽光は風力の約2倍の単価となっており、2011年現在ではまだ高価であることも
わかります。しかし、なぜか日本では太陽光ばかりが普及し、風力はほとんど伸びていない
ように思います。
その大きな理由が風力を建てる場所の確保の問題にあるようです。ということで
海洋大国日本では洋上風力が本命視されています。ただ、洋上風力は現状で洋上
風力のおよそ2倍のコスト、すなわち太陽光とほぼ同じコストがかかると言われています。
それでもイギリス、中国、ベルギー、デンマークのように国策で洋上風力を非常に積極的に
進めている国もあります。特にイギリスでは2020年までに電力の1/3を賄うところまで
行く予定だそうです。国力、人口、面積、島国と状況が似ているイギリスにできて日本にできない
理由はないと思います。また、太陽光と同程度の金額で洋上風力ができるのであれば、自然エネルギー
特有の発電ムラの平準化を図るのであれば、国は洋上風力をもっと推進するインセンティブを
与えなければならないと思いました。洋上風力については明日にでも詳しく書く予定なので今日は
ここまでにしておきます。
もうひとつ面白かったデータが下記の表でした。
バークレー白熱教室、最終回も素晴らしい内容でした。
青が各国の石油の可採埋蔵量を表します。これを見るとアメリカと中国はほとんど残っていないことが
わかります。カナダは10年くらい前までは似たような状況だったのですが、オイルサンドが見つかった
ことで一気に可採埋蔵量が増えました。
面白いのはここからです。ガスに関しても可採埋蔵量は当然あるわけですが、それを石油のエネルギーと等価に変換したのが表内の赤い部分です。これで見るとシェールガスが出るようになったアメリカはまだまだ大量の化石燃料を自国内に保有していることが分かります。
こういったことがアメリカの中央省庁で発表され、アメリカでも超一流大学で人気No1の物理学教授が
教えているわけです。
さらに加えると、原発は3.11の影響で建設コストが試算時よりも上がっていることは確実です。
逆に自然エネルギーは太陽光発電の半端無い値崩れを見ても分かるように劇的にコストが下がっています。
こういった客観的事実をもってしても「原発が経済的」といい「自然エネルギーは高い」
と言い続ける現政権の詭弁は聞いていて気分が悪いです。彼らもある程度もしくは完全にこのことは
分かっているはずです。
しかし・・・、国防の観点から核を捨てるわけにはいかない。それが言うに言えない本音であるように
思います。

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