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1台のエアコンで冷房することが技術的に難しい理由

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兵庫県の注文住宅

1台(2台)冷房による全体弱冷房じゃないと皆が健康で快適には過ごせない

小屋裏冷房による24時間家全体を冷房しはじめてから5年くらいになると思います。

この方式にしてから原価40万程度で家全体を冷房できるようになり、かつ冷房費用も下がって、さらに湿度も多数のエアコンで運転するときよりも下がるようになりました。

これらが巷で言われる大きなメリットですが、それよりも大きいかもしれないのがずっとつけてても冷房嫌いの人でさえ全く不快感がないことです。

エアコンから出る冷風は15,6℃で600㎥/h以上あることが多いです。緩くふいているときでも400㎥くらいあったりします。
これを冷房嫌いの人間は不快に感じます。

よく体感温度=(室温+平均放射温度)÷2といいますが
夏でも冬でも平均放射温度(6面表面の平均温度)で稼ぎ室温はできるだけマイルドにしたほうが快適性、健康面の両方で上回ります。

冷暖房共通ですが、24時間冷房、暖房していると冬は6面が暖かくなり、夏は冷たい状態が続きます。その結果、空気を極端に温めたり、冷やしたりしなくてもかなり快適になります。この状態は秋や春の室内状況と例えるのがもっとも分かりやすいと思います。

冷房で26℃といえば冷房嫌いの人は嫌がりますが、春や秋の24℃を嫌う人はほぼいないのがその証拠です。

なお、床下エアコン暖房は技術的に簡単なのに小屋裏エアコン冷房は技術的に非常に難しいものがあります。はっきり言うと当社の見学会に来られて、エアコンからファンの品番まで全部控えて帰って真似したつもりでもかなりの確率で失敗します。

地味であるが故に押さえておかなければならない計算根拠、こつがあるからです。

1台で暖房するほうが簡単な理由として1階面積のほうが2階面積よりも大きいということがあげられます。1階全体を暖房すれば、その暖気はすべて1階の天井を伝導して2階床を温めることになります。しかし逆の冷房においては2階床の冷気が1階天井を温めるのは総2階の住宅でない限り1階天井の一部でしかありません。それにプラスして1階は広い一体空間の住宅が多いですが、2階は小間切れ居室の住宅がほとんどです。それに加えて暖房においてエアコンが賄うのは温度のコントロールだけですが、冷房においては湿度のコントロールも賄います。

言われてみれば当たり前かもしれませんが、このあたりが1台のエアコンで冷房することが技術的に難しい理由です。

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