念願の「不都合な真実2」を見ました!!
1月6日
念願の「不都合な真実2」を見ました!!
ホントは家族3人で見に行く予定でしたが、娘が熱を出したので社員1名を連れて行ってきました。
感想を書くにあたり「どうやったらこの素晴らしい内容を陳腐化せずに伝えることができるだろう」ということを考えました。
私はあまり良いことではないと自分でも思うのですが、絶対的に涙もろくないほうです。。。でも今回の映画では3場面ほど胸にグッとくるシーンがありました。
フィクションの映画ならいざしらず、ノンフィクションのドキュメンタリーです。アル・ゴアさんのこの10年ほどのご尽力を中心に描かれているのですが、10年前は完全に「異端論」であったのがこの10年で見事に「主題」に変わるまでの経緯を垣間見ることができました。
また、パリ協定を成立させることがどれほどギリギリの駆け引きであったことかということもよくわかりました。
特にインドに関してはまだ数億人の電気を使えない国民がいるわけでモディ首相自らパリ協定の数日前まで「国民に電気を供給することより重要なことなど何もない。そのために化石燃料を使うのは当然だ」と言っていたのをひっくり返す奇策は見事としかいいようがありませんでした。
私は今42歳です。小さい頃からいろんな理想がありました。しかし、年齢を重ねるにつれて現実とは理想よりも実利(利益)の方がはるかに重要視されるんだなという現実を当然ながら幾度となく経験してきました。特に日本にいて、日本の守旧型の企業、政治の手法に囲われてきたから、また世界経済の中心がこれまた欧米のエネルギーメジャーに牛耳られて来たからなのかもしれません。
ところがここ数年世界的に見てもグーグルやフェイスブックをはじめ世界のニュータイプの企業は明らかに実利を追いながらもそれと同程度に理想も追い求めているように見える企業が増えてきました。従来型の社会が実利9割、理想1割くらいだったとすると、ニュータイプの社会では50:50といった感じを受けます。でもってそういう企業や社会でないと優秀な人材を集められない雰囲気すら出てきています。
ビートたけしさんが著書の中で書かれていますが「昔は簡単に飯が食えなかった。だから皆ちょっとでもかたいところに就職して食いっぱぐれがないようにするべし!というのが最優先だった。ところが飯が食えるようになると「好きなことをしなさい」みたいな風潮になってきた」ということですが、これは至極当然のことでマズローの欲求段階が生理的欲求という下位レベルの欲求が満たされ、自己実現の欲求という高いレベルに世の中が移行していることを表しているように思います。
私は今回の映画を見て単純にものすごく感動しました。一人の人間が、ここまで地球全体のことを考え、行動してきたこと。幾度も挫折と批判を経験しながらも折れずに継続してきたこと。世界的著名人であるにも関わらず、えらぶらずフランクであること・・・こういうことに素直に感動することを青臭い理想主義と思われる方もいるかもしれません。
パリ協定のシーンでは安倍首相の姿も映っていました。あの場にいたからには世界の流れを感じていないはずはありません。しかしながら、帰ってくるとまた結局時代に逆行するエネルギー政策を繰り広げています。おそらくですが、インドのモディ首相と同じく今の日本においては理想よりも既存企業の利益を守ることの方がはるかに重要なんだと思います。そうしなければ国が生きていくことができない。。。少なくともそう考えているんだと思われます。要するに日本は理想を追求することができるところまで豊かになっていないということなんだと思います。
デンマークやドイツ、スイスのような日本より幸福度が高く、豊かな生活をおくっている国に行く度に感じることがあります。それはそういう豊かな国ほど実利よりも理想のほうが上をいっているということです。そしてそれがさらなる実利を生むとという好循環につながっています。
日本はというと直近の利益ばかりに目を奪われるが故に理想をきれいごととみなして悪循環に陥っている姿が自分の中では綺麗に浮かび上がっています。。。。
感想がとびまくりましたが、この映画、できれば日本の全ての小学校高学年、中学校、高校においてかならず見られるようにしてほしいと思いました。
そして、このコメントを見られた方にも必ず見に行ってほしいと思います。