1. HOME
  2. ブログ
  3. やはり鉄骨でいい家を作るのは難しい

やはり鉄骨でいい家を作るのは難しい

Facebook にシェア
Pocket

やはり鉄骨でいい家を作るのは難しい
今日友人がこの写真を送ってくれました。2年ほど前に鉄骨で住宅を建てましたが
「あまりにも寒すぎてなんとかしてほしい。」という相談を受けています。
そんな家で、偶然昨晩奥さんが暖房を切り忘れたらしく、朝になったら外壁が
こんな状態になっていたとのこと。
ほとんどの方が間違われるのですが、外壁は断熱材が入っているところが
冷たくなり、鉄骨部分は暖かくなります。
冷静に考えれば当たり前ですが、断熱材の部分は中の暖かさが外まで伝わりにくく
鉄骨部分は中の暖かさが外まで簡単に逃げてしまいます。
その結果断熱材が入っている部分のみ結露します。これがその写真です。
サーモグラフィーを使わなくてもどこが断熱欠損なのか一発で分かります。
今までも自分で設計していない物件ながら「新築なのに寒すぎてどうにも
ならないからなんとかしてほしい」という相談を何度か受けています。
そのほとんどが鉄骨住宅です。しかもなかには業者さんが「暖かい家に
しますから」といいながらこういう結果になった家もありました。
今の住宅はたいてい構造を外から覆ってしまいますから、簡単には木造か
鉄骨造か見分けることはできません。しかし、冬の北側立面を見れば分かる
ことが多いです。こんな感じになっていることが多いからです。
今回の場合、ガルバリウム鋼板の外壁でつるっとしていますから、そうでも
ないでしょうが、表面が劣化した吹付の外壁なんかですと、こういう結露
を繰り返すうちに明確にこの型通りのパターンが定着していきます。
防火地域狭小3階建以外の場合、合理的に考えると鉄骨で住宅を建てる
理由というのがどう考えても思い浮かびません。
業者が儲かるということ以外に・・・

関連記事

著書紹介

過去の記事