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住まいの満足度が高ければ腰痛、肩こりが少なく、健康度が高いという結果

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毎週月曜日に届くメルマガ「南雄三通信」に非常に興味のある記事が書かれていました。
南先生がつい最近開かれた「健康維持増進住宅研究会シンポジウム」のまとめを書いて
くださっています。
その中でも特に目を引いたのが下記の記事です。
●シンポで注目を集めたのが田辺新一先生の「住宅満足度がストレスと腰痛/肩こ
りに与える影響」と伊香賀俊治先生の「健康コミュニティチェックリストの開発」
の二つ。
●田辺先生の肩こりの調査は、日本人が抱える症状の中で一位が肩こりで、二位
が腰痛であることから、肩こりと腰痛が多いことの因果を調べたものです。女性
を対象に5000人のWeb調査を実施し、共分散構造分析というむずかしい手法で分析
した結果で出てきた答えは・・「肩こり・腰痛は居住環境、生活行動、ストレス
と深く関係している」ことでした。
そして「住まいの満足度が高い」人は「家事の楽しみ度」が高く、その結果
「ストレスや疲労感」が少なく、「慢性腰痛・肩こり」が少ない・・という相関
が明らかになりました。

更に調査に加えてCASBEE健康チェックリストもしたところ、チェックリストの
スコアが高い人→「住まいの満足度」が高く→「ストレス度」が低く→「健康度」
が高いという結果になりました。
つまり住宅満足度の高い家に暮らすことで家事の楽しみが増え、ストレスが軽減
され、肩こり・腰痛が防げる・・といいこと。そしてCASBEE健康チェックリスト
の点数が高い家は住宅満足度が高いということ・・。
●さて、伊香賀先生は「コミュニティの健康影響度」を把握するため4000人規模
のWeb調査を実施しました。この調査では健康コミュニティチェックリストを開発
しており、その項目の中にCASBEE健康チェックリストが含まれています。
結果はこれまた恐ろしいもので・・チェックリストの点数が高いほど疾病・症
状なしの割合が高いという結果になりました。また肩こり、腰痛、関節の痛み、
風邪についても点数が高いほど低減しました。
住宅と健康に関する論文では岩前先生が有名でしたが、これらもやはり同様の
結論が示されています。
先日も引き渡した施主様宅を伺った際「こんなに暖かい家に暮らしてたら体が
悪くなるんじゃないか」的なことを言われましたが、岩前先生の論文が出たあとは
ずいぶん返答が楽になりました。今回の論文もそれをさらに後押ししてくれる結果で
なによりです。

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