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おそらく日本人で最もホテルに詳しいと思われる人の本を読みました。

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おそらく日本人で最もホテルに詳しいと思われる人の本を読みました。
ちょっと前に買っていたんですが、出張が続いたのでその間に読んでしまいました。
2冊あるのですが、1冊は
旅はゲストルーム
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%85%E3%81%AF%E3%82%B2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0-%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%81%AE%E6%A3%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B5%A6-%E4%B8%80%E4%B9%9F/dp/4334783317
もう一冊は
旅はゲストルームⅡという本です。
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%85%E3%81%AF%E3%82%B2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0II-%E6%B8%AC%E3%81%A3%E3%81%A6%E6%8F%8F%E3%81%84%E3%81%9F%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E6%8E%A2%E6%A4%9C%E8%A8%98-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%81%AE%E6%A3%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B5%A6-%E4%B8%80%E4%B9%9F/dp/4334786367/ref=pd_sim_b_1?ie=UTF8&refRID=02D4WV14ZGA0ZPQH2NPN
著者は元日建設計の建築家で今は関連会社である日建スペースデザインの代表取締役をされている方です。
幼いころにホテルに衝撃を受け、そこからホテルの設計を仕事にされた方です。
この方、ずっと以前からホテルに泊まるたびにチェックインのあとⅠ時間半ほどかけて部屋の中をすべて実測し、寸法を書き入れたスケッチを作られています。しかもそのスケッチに水彩で着色まで施しています。
それを世界中の有名なホテルについて書きためたものを公開したのがこの2冊の本です。
どんなスケッチかは下記を見ていただければわかります。
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B5%A6%E4%B8%80%E4%B9%9F&newwindow=1&client=firefox-a&hs=IVD&rls=org.mozilla:ja:official&hl=ja&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=WQ9yU7eIKomnlQXJ6IHQDA&ved=0CCoQsAQ&biw=1920&bih=969
なぜ、日本で最も詳しいと思うかというと、自分でホテルを設計している方が、1部屋に1.5時間もかけてスケッチを何十年もし続けているからです。ホテル評論家は五万と要るでしょうが、やはり評論家と実際に作っている側では知っている知識の量が違います。さらに、実際に実測してスケッチをとるということはものすごく記憶にも定着するわけです。さらにときによっては、配管や空調まで調査するそうなのでやはりこの人を超えるホテルマニアはいないのではないかと思うのです。
私も、本当にいろんなホテルに泊まりますが、非常に居心地が良いホテルに泊まると「この気持ちよさを
自社の設計にも取り入れられないか?」といつも思います。とはいえ、この著者のようにこれだけ手間暇をかけて実測するということは怠っています。
著書の中でも住宅設計の神様、宮脇檀さんの話が出てきますが、宮脇さんも常にスケールを持ち歩く
実測マニアだったというのは有名な話です。
私も若い頃は本当にいろいろと測ったものです。一般的に、スケッチに等に関しては我々の
業界では歳が行った人ほど上手にかけると思います。パソコンなんてなかった時代ですから・・・
逆に若くなればなるほど、スケッチは下手で、寸法感覚に乏しい人が多くなるのも事実です。
スケッチ以外にも、その国の文化的背景、ホテルの近所のちょっとした観光ガイドなども
おもしろく、エッセイ集としても楽しめます。
そんな恐ろしく密度の高い本ですが、この本、定価はたった900円ほどです。しかも
本当にカラーのページが多いのです。住宅設計に携わる実務者は持っていて損のない本だと
思います。

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