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エアコンは36もしくは40が選べるように設計すべし!

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昨日に続いてエアコンネタです。
殆どの人がエアコンを購入するとき、「何畳用」というのを見て購入を
決めていると思います。家電屋さんですらそうだと思います。
しかし、これで決めると、新築住宅の場合は大抵の場合、大きすぎる
機種選定をしていることになります。
適正な機種をきちんと選定するには私が記事を書いた
建築知識2012年4月号を読んでいただくのが一番簡単かと思います。
(といいますか、それ以外に、簡単に計算できる式はどこにも出ていない)
本にも書きましたが、エアコンは6畳用(品番に冷房定格能力2.2kwを
略した22が入る)から23畳用の71までが一般的です。
たいていのメーカーが揃えているのは
6畳用22  6.9
8畳用25  6.9
10畳用28  6.9
12畳用36 6.3
14畳用40 6.3
16畳用50 5.7
18畳用56 5.4
20畳用63 5
23畳用71 4.7
の9種類ですが、50はない場合が多いです。
とある機種でのAPF(年間を通じた効率)が右に書いています。
こうやって見ると、能力が大きくなるにつれて明らかに効率が
落ちていくのが分かります。
ただ、これとは逆に能力あたりの価格は一般的に大きくなればなるほど
下がっていきます。しかしながら、50以上はそれ以下に比べて明らかに
販売量が少ないからか思ったほど下がらないこともあります。
また、ここまで大きい機種を選んでもエアコンから離れるほど効きが
悪くなることは避けられません。
これらのことを総合すると、費用対効果が高いのは36もしくは
40のエアコンということになります。
それぞれ表記上は12畳用、14畳用です。
当社で設計している住宅は30坪~40坪あたりが一番多く出ています。
㎡に換算すると99㎡~132㎡くらいです。
畳数に換算すると60畳~80畳となります。
こういう家に40のエアコンを1階に1台、小屋裏に1台標準で設置する
というのが今一番多いパターンです。
暖房はこのうち1階の1台を夜11時~朝7時までの3時間から8時間(住まい手によって
異なる)つけてさえもらえれば全館殆どの人が快適と言えるくらいの暖かさになります。
もちろん、設定温度や稼働時間にもよりますが、1階平均20℃、2階平均18℃くらいであれば
普通に可能です。
寒がりの人であれば、1階22℃、2階20℃というのもありです。
しかしながら、全館暖かくしていると、壁、床、天井などが芯から冷えることがなく
ある程度高い温度を保っています。であるが故に空気の温度は普通の家より3℃くらい
低くても暖かいとおっしゃる方が多いです。
現に昨年1年点検で訪れた「私はかなりの寒がりです!!」と豪語していた奥様が
1階17℃で過ごされており、私が驚いて「これじゃあ寒くないですか?」
と聞いた所、「どこに言っても温度差がほとんどないので全然平気です。最後まで
松尾さんのいうことに確信がもてませんでしたが、驚きました」と言われていました。
逆に冷房は、小屋裏に1台だけ設置しています。ただ、1階を涼しくしたいときは
1階のエアコンも使います。小屋裏エアコンの冷気を角部屋に配るのですが、この方法は
今も改善していっている最中です。
実務者は皆さん「家の性能をどこに持っていけばいいのか?」ということに非常に悩んで
おられます。それに対する私の一つの解は「40坪までの家であれば40のエアコンを暖房用に
1台、冷房用に1台(1階も入れると2台)で全館快適にできるようにする」これが落としどころではないかと思っています。
コストを抑えながら、太陽に素直な設計(パッシブデザイン)をかなり上手にやらないと
これは実現できないと思います。
今の松尾設計室の最低水準はここにしています。
なぜエアコンにしたのかというと、冷暖房を兼ねることができ、しかも省エネ、
ローコスト、除湿に関しては湿度コントロールも可能と、日本においてはなくては
ならないと同時に最も費用対効果が高い機械だからです。
ここよりはるか上の基準としてパッシブハウス基準
はるか下の基準として次世代省エネ基準というものがあります。
予算が潤沢な方にはパッシブハウス基準
全ての方に今日紹介した基準、これが今の私の方針です。

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