もともと私は建築の中でも熱環境が専門の人間です。
しかし、ここ数年、防蟻、耐久性、という分野の
トップメーカー数社からコンサルティングを依頼されるようになり
熱環境以外の分野の専門知識を本当にたくさん得ることが出来ました。
その中で「どの業界も同じだな・・・」
と悪い意味で同様に感じる点があります。
それは次のようなことです。
明らかに改善する方法を発見した。
もしくは
現状に明らかに問題点がある
みたいなことを発見した非常に素晴らしい
教授、企業がいたとします・・・
そういった方々がそれを次の基準改訂に盛り込もうと
すると、ほぼ間違いなく既存のロビー団体から横槍が入って
結局「今までのままでいいじゃないか」というような感じで
ひねりつぶされてしまう・・・という現実です。
その結果、その業界の大多数の業者は現状維持と問題発覚の
延期を図ることができ、その他大勢の国民と国全体は損失を
こうむります・・・
さらに悪い事に住宅業界ではこのようにしてできた基準に対して
「基準に適合してます!!凄いでしょ!!」
という宣伝広告が跡を絶ちません。
昨日の話題と同じですが、完全に自ら考えるということを放棄しています・・・
これは私が知っている3つ4つの団体に限定されることではないと思います。例えば国民のメリットを考えれば、ウーバーや、民泊、保育園に関する許認可なんかを見ていてもほぼ同様の問題を感じます・・・
ドイツなんかを見ていると当然ロビー団体が同様の動きをしても
最終的には国民の利益や国の利益が優先される方に基準等が集約されていく感じを強く受けます・・・
今までに何度か書いたことがありますが、
これは一部のロビー団体が直近の安住に安らぐために
「国民全体で薄く、広く貧しさを分けあっている状態」
であると確信しています。
自動車や電化製品のように国際競争にさらされている分野においてはこういうことは少ないようですが、国内だけで完結する分野はほぼ例外なくこの毒に侵されているような気がします。
様々な業界の方がいらっしゃるとおもいますが、どうなんでしょうね?いろんな業界のご意見を聞いてみたい気がします。