ここ2日ほどで寒さがやってきた感じがします。いよいよこれから冬が
始まります。そんな中で最近輻射による寒さの影響をきちんと感じる
ようになってきました。
体が敏感というわけではないのですが、事務所のデスクに温度、相対湿度
絶対湿度が分かる計器を置きっぱなしにしているからです。
午前中は室温が23度くらいでエアコンによる暖房がついていても若干肌寒さを感じます。
ところがこれが昼を過ぎてエアコンを消すと、同じ23度でも全く寒くありません。
これは前日の夜所員が皆帰った後、室温がだんだん下がっていき、壁や家具などが
温度が下がったことによる影響だと思われます。エアコンの暖房によって室温は
比較的すぐにあがりますが、家具や壁などの温度はそうすぐにはあがりません。
これによって、空気の温度を測る温度計の値は同じでも体感温度が異なるという
見事な例だと思います。
以前、鉄筋コンクリート造の戸建て住宅のリフォームをやったことがありますが、
その家のリフォーム前の寒さは強烈でした。いわゆる伝統木造住宅の寒さの質
とはまたちょっと違います。伝統木造住宅の寒さも確かに強烈ですが、冷え切った
コンクリートに囲まれることによる冷輻射のようなものはそこまで感じません。
ところがこの家は違いました。至極健康な状態で打合に行ってもその家で2時間
ほど打合をすると心底冷え切って風邪を引くのです。あのときも冷輻射の影響を
まともに感じました。一般的な家でいうと、夜のLDもしくは寝室の窓際で感じる
冷たさ、あれも立派な冷輻射ですし、コールドドラフトともいいます。
やっぱり快適な室内空間にはしっかりとした外皮性能は必須です。