建築の世界に足を踏み入れてから15年も経つと、当然ながら
いろんな建築家を見ることができました。
一級建築士の登録番号は35万番くらいとなり、現役世代だけでも
25万人はいると思われます。二級と無資格者を入れると100万人を
超えると思います。
そんな中で一般の人でも誰もが知っているとなると安藤忠雄さんしか
いないと思います。これは極端な例ですが、同業者の中ではお互いに
もっとたくさんの人を知っています。
それでも、私自身全国区で多少なりとも名前が通っている建築家は
せいぜい200名くらいしか知らないのではないかと思います。
もしくは、全国区でなくても近所で同世代で「この人はできる」
と思える人も含めるともう少し人数は増えます。
そういう人達は皆、強烈な個性の塊のような人ばかりですが
ひとつ絶対に言えるであろう共通点があるように思います。
なにかは人によりますが、対して偏執狂であるということです。
すなわち、こだわりだすと止まらない・・・そんな感じです。
その中でも特に多いのは車好きが多いと思います。
その他ではカメラというのも多いように思います。
もう少し砕けたところでいうと綺麗な女性が好きな方も・・・・。
ところが・・・・。
今日も事務所で所員にアドバイスをしたんですが、
最近の建築家を目指す若い子たちにはこういった執狂的な
部分を感じる人が実に少ないと思います。建築とは切っても切れない
カメラに関してすら全く興味がない。興味が無いからフラッシュを使わずに
写真を撮る。広角レンズの重要性という住宅設計者ならイロハのイも知らない
人が多い。
我社の恥を晒すことになるかもしれませんが、それでも知らないことを放って
おくことはできないので、そんなことまで教えてあげなければなりません。
なにかに異常にこだわる癖のない人はこの業界で大成することは難しいと思います。
これは私がこの業界で15年間過ごしてきた中で感じた経験則のようなものです。