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このまま行くと住宅メーカーも地方工務店も一条工務店に太刀打ち出来なくなるでしょう。

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このまま行くと住宅メーカーも地方工務店も一条工務店に太刀打ち出来なくなるでしょう。
今日は兵庫県内の姫路市にあるパワービルダーさんの社員向け講習を依頼されたので
行ってきました。
ほんの数年前まではパワービルダーさんが高断熱高気密やパッシブデザインといったことに
興味を示すことはほとんどありませんでした。しかし、最近こういった会社が興味を示すようになってきました。
そこには間違いなく一条工務店の一人勝ちが影響していると思われます。
今大手住宅メーカーは新築着工戸数が人口減とともに減っていくという現実に直面しています。
ダイワハウスなどはすでに戸建住宅部門は見切っているという話も聞きます。
ほんの10年位前までは大手8社とか言われているなかに入りもしなかった一条工務店が
今や、3位とか4位あたりにまであがってきています。私が全国回ってきた38都道府県の
ほぼすべての地域において唯一確実に右肩上がりの成長を続けています。
このままのペースで行くとほぼ確実に10年以内に住宅最大手になると思われます
皆さんご存知かもしれませんが、一条工務店のQ値は0.7、C値も0.5台とうたっています。
おそらくですが、60坪の総二階のようなかなり有利な計算をしていると考えられるので実際にはQ値は
1.2程度ではないかと思います。それでも素晴らしい性能です。実際、先日新規のお客様が
たまたま一条のカタログを見せてくれましたが、そこには前々から噂されていた樹脂のトリプルガラスが
掲載されていました。しかも一番外側は防犯ガラスになっているので、ガラスの枚数は4枚ガラスにも
なります。こんなの、ドイツのフェンスターバウ(窓博覧会)ですら見たことがない代物です!
しかも太陽光も格安で大量に載せることができます。しかも坪単価は積水ハウスなんかより
はかなり安いのです。これは売れるに決まっています。費用対効果の観点でいうと
他の住宅メーカーとは比較にならないわけです。
なぜ、こんなことができるかというと、窓、フローリング、キッチン、ユニットバスに至るまで
ほとんどの建材をフィリピンの自社工場で製作しているからです。日本の大半の住宅メーカーは
他社が作った建材をOEMのような感じで使っている事が多いのでどうしても製造コストの
観点でも中間マージンの観点でも高くなってしまいます。
というわけで、一条以外の住宅メーカーの経営陣は「断熱なんぞに力を入れても
営業力が上がるわけでもなく、価格だけが上がって逆に儲からんようになるだろう」
といった前近代的な判断から抜けきることができず、少しづつですが一条に市場を
明け渡してきました
この傾向は今後も更に続くと思われます。
しかし、市場を奪われるのは大手メーカーに限ったことではありません。
大半のパワービルダーと呼ばれる会社は飯田グループの超ローコストには太刀打ち
できません。かといって、自分たちより少々コストは高いけれど、生涯コストで見ると
自分たちよりずっと安い一条工務店にも市場を奪われるのは必然です。
しかし、ここに一条に勝つ秘策があります。それがパッシブデザインの手法です。
一条の住宅はたしかに
「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」
というわたしどものモットーを実現しています。
しかしながら、その手法は少しことなります。
高断熱、高気密までは同じですが、
そこから先が違います。
一条工務店は冬の日射取得や夏の日射遮蔽はほぼ無視した設計を行います。
それでも、冬は超高断熱、高気密でできるところまでカバー
夏は素性の性能ではかなり暑くなるので全館冷房
+それに必要なエネルギーは大量の太陽光発電でカバーという
あくまで力技による手法をとっています。この方法が悪いというわけではありませんが
これは、一条のように、フィリピンで大量生産する会社にしかできないやりかたです。
積水ハウス、飯田グループをもってしても真似することはできないでしょう。
翻って我々が推奨するやりかたは、断熱性能は多少おちるかもしれませんが、
冬の日射取得、夏の日射遮蔽を徹底します。その結果、
健康、快適、省エネ、経済性の度合いは一条と変わらないか、それを上回る
ことすら可能になります。これは、大量生産方式の一条には決して真似ができない方式です
もちろん、特殊な敷地形状や要望にも対応可能なのは言うまでもありません。
今回の記事、すべての実務者にとって、非常に重要な内容です。よーく理解して
腹に落としておいていただければと思います。

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