電力業界に関する耳寄りな情報(2)
昨日は電力に関するあれこれをお話したのですが、その続きです。
まずは関西電力の管内ではハピeプランと呼ばれるオール電化割引制度についてです。これはオール電化にするだけで電気代が最終的に1割引きになるというもので、電気代が月1万円の方なら1000円に該当するというかなり大きなサービスでした。この差額にプラスして、ガスコンロがひとつ残るだけでもガスの方は基本料金が1000円程度発生していました。この2つを合計するだけで約2000円の差が開いていた。そこに
エコキュートという極めて光熱費が安い給湯器がきたこともあって、オール電化にすると光熱費の総合計が5000円以上下がる方もたくさんいらっしゃいました。これが関西でオール電化が爆発的に普及した理由でした。
本来オール電化にすることは一次エネルギー使用量を増やすことになるのでエコの観点ではあまり理想的なことではありません。しかしエコと光熱費がねじれているというのが日本の電気料金の仕組みでした。
しかし、まず手始めに関西電力ではこのオール電化割引制度が廃止されることが確定しています。すでに他の電力会社ではなくなっているところもあるらしいですが、関西電力では平成27年3月31日までに新規加入する人、もしくは今現在している人はこれからも適用になるそうですが、
それ以降の方に関してはなくなってしまいます。
これにプラスして3.11以降は実質的に1000円程度電気代が上がっている電力会社が多いので、最初の2000円のねじれというのはほぼ解消の目途がたったといえるでしょう。今まで「エコをとりますか?光熱費をとりますか?」という非常に酷な質問を実務者とお施主様におしつけてきた国と電力会社がつくったねじれを解消するわけです。このことは私個人としては望ましいと思っています。