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東大の前先生と意見が一致したことのまとめ

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東大の前先生と意見が一致したことのまとめ
夏の湿度の扱いに関しては熱環境の学者でも意見が割れる事が多いのですが、何一つとして私と前先生で意見の相違がなかったのが嬉しく感じました。
そこで何度もお互いに出てきたのが、
・暖房計画よりも冷房計画の方がはるかに難しい
・冷房の方が快適に対する個人差が大きい
・でも冷房で使うエネルギーは微々たるもの、しかも太陽光発電と相殺しやすい
・湿度を適切に扱うのは本当に難しい
・デシカはコスパ的には合わない
・夏の快適性を追求するなら再熱除湿しかない。冷房よりはエネルギーを食うがその他の面で省エネ住宅を作っているのであればその増加分をとやかく言われるようなものではない
・APFを追求する結果、冷房では風量重視となり、除湿力は落ちる方向にある。夏の快適性を追求するとAPFが落ちる傾向にあることも再熱除湿がなくなりつつある一因と思われる
・沖縄でもきっちり断熱はすべき。特に東面、屋根面、西面は
窓は少なく、壁、屋根の断熱自体もそれなりに必要。
そんな感じでした。
それともうひとつ興味深かったこと、最近、前研究室の卒業生は竹中工務店をはじめとするスーパーゼネコンの設計部に行く生徒さんが多いらしいです。私が学生の頃など、熱環境を出た学生はほぼ設備部に就職かそもそも設備を専門にやっているサブコンと呼ばれるところに行く学生ばかりでした。
前先生曰く、以前は形を作ってから「これにあう設備を考えてくれ」という設備部は下請け的な感じだったところが、時代の変化から形を形成する時点で温熱シミュレーションが使いこなせないと駄目な時代に突入しているそうです。
ヨーロッパではかなり前からそんな感じですが、日本でそういう動きが出ているということを初めて聞いたのでとてもうれしくなりました。
日本で熱環境もこなせる建築家になりたかったら東大の前研究室に行くしかないですね。あそこまで深い実学をやっている研究室は他には見当たらないと思われます・・・。
ただし・・・
恐ろしく偏差値が高いので、相当頭が良くないと入れないのが難点です!

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