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「コワーい高層マンションの話」を読みました。

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副題は
「高層階に住むと流産しやすい」は本当だった!
です。
前からこの話は知っていましたが、内容に関して詳しく書かれてある本を
読んだのは初めてでした。
この本によると2010年に日本臨床環境医学会から発表されたデータを
で以下のような結果になっていました。
33歳以上の女性場合、流産経験率
10階以上 66.7%
6-9階   38.1%
3-5階   21.1%
1-2階   22.4%
です。
全年齢で見た場合もう少し下がりますがそれでも1-2階の6.8%に対し
10階以上は38.9%と強烈な結果です。ちなみにこの結果は1600人を
対象に行なったそうです。ある程度統計的信用がおけるように思います。
さらに言えば、居住年数が長いほど流産する率は高くなっています。
流産率以外でも
神経症的傾向割合
子供の低体温
アレルギー
ぜんそく
じんましん
鼻炎
高血圧
家族関係の悩み
等の項目において、高くなるほど悪化する傾向が見て取れます。
イギリスでは1960年代からこういうことが指摘されており、
実際に90年以降にEUで建てられた高層住宅は日本の53%
に対し、EU平均は8%でしかないそうです。
また、特に就学前の児童がいる家庭は住むべきではないとも言われています。
原因は分からないようです。しかし、統計をとった結果はこのように
なるようです。
私の基本的な考え方として、「疑わしきものは採用しない」というものが
あります。これだけの統計的結果が出ているのに「因果関係が分からない
からいいだろう」とは到底思えません。
また、おかしいのは上記の調査は厚生労働省の依頼で行われたもので
あるにもかかわらず、ほぼ全くといっていいほどその結果が公表もしくは
警告されていないこと。そして当然ながら高層住居に対する規制も発表
されていないということです。
これらを見ていると原発後の役所の隠蔽体質とかぶるものがあります。
私は元から高層マンションの高層階は嫌いですが、皮肉なことに大多数の
日本人にとっては高層マンションの高層階はセレブの証のようなところがあり
価格も高く設定されています。
こういうマンションを買う方は上記の事実を知っているのでしょうか?
たぶんほとんどの方は知らないと思います。
では、知っていたら買わなかったでしょうか?そこは私もぜひ知りたい
ところです。
不況かつ人口減少もあり、新築マンションが売れない時代に突入しています。
私は一時マンション設計ばかりをやっていた時期があるのでマンションのことも
それなりには分かります。そんなマンション業界ですが、例外的に売れるのが
タワーマンションと言われる高層マンションです。
もしこんなことを大々的に発表したら、えらいことになる!それが原因で
広報もしくは規制されないとしか考えられないことです。たいていのことがそうですが、
この国では国民の安全性よりも、役所や利権の方がプライオリティが高いので
自分の身は自分の知識で守るしかないようです。

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