DNA、領土、確率
今日はLIXILさんからの依頼で大阪にて講演しました。今年最後の講演でした。
一つ今年の大きな区切りとなる1日が終わりました。
今日の話題はつい最近知り合った元自衛官から聞いた興味深いお話です。
明後日はいよいよ選挙ですが、いろんな争点がありますね。
それぞれの項目においてかなり意見が割れますが、ほぼ全国民で
共通しているのは尖閣、竹島問題への感情ではないでしょうか?
どう対応するのかということに関しては人によってかなり温度差が
ありますが、不快感を持っているということに関してはほぼ一致しているかと
思います。
この理由の大元をたどると、DNAにまで行着くようです。もともと人間同志が
争うようになったのは、農業の始まりが原因だと言われています。農業が始まった
ことによって縄張りというものが生まれました。縄張りは食料と直結するので、
縄張りを守るためには命をかけてでも守ろうとしました。
農業が始まってから何万年たつのかもしれませんが、縄張りを侵されることは
命に関わるということはDNAによって脳に刻み込まれているようです。だからこそ
世界中のどの国でも領土を侵されることは全員一致で強烈な不快感を覚えるようです。
そんな、領土問題ですが、話は元自衛官に戻ります。
その方は戦闘機も運転できるらしく、興味津々でいろいろ聞いてみました。
そこで、オスプレイの話になりました。
意外かもしれませんが、私はオスプレイ賛成の人間です。
その理由は下記のページを見れば分かります。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51801126.html
要するに重要なのは「2007年に実戦配備されてからの事故率は10万時間あたり1.93回。いま使われているヘリコプターCH-53Dの4.15回より少ない。古いヘリをオスプレイに代えることで、安全性は上がるのだ。」という部分です
乗り物は多かれ少なかれ必ず事故は起こります。そういう意味でより安全な乗り物というのは
事故率が低い乗り物だと思っています。実際イメージでは飛行機の方が自家用車より空を飛ぶから
危ないイメージがありますが、事故率は飛行機のほうが圧倒的に低いことはよく知られています。
ドライバーで一度も事故を起こしたことがない人は少ないでしょうが、飛行機事故は経験したことが
ある人の方が少ないと思います。更に言うと、ラジコンヘリを一度でも飛ばしたことがある方は分かると
思いますが、ヘリコプターというのは、非常に操縦が難しい上、一瞬でも羽が止まると、見事に落下します。
ではなぜ、確率でいうと勝っているオスプレイがここまで反対されるのか?
その理由は上述のイメージの問題に加えて、財政難の中での1台100億とも言われる
コストにあると思われます。ただ、旧型でも1台50億程度するらしいので、倍率でいうならば
倍程度ではあるようです。
しかし・・・。この元自衛官の話は非常に興味深いものでした。
それは
「中国が尖閣諸島に日本を近づきにくくするために扇動している可能性がある」
というものでした。
ちなみに旧型のヘリは下記の機種です。
http://rightwing.sakura.ne.jp/equipment/usa/usmarine/ch-53d/ch53d.html
最高速度315km航続距離1641kmとなっています。しかし、作戦行動半径は150kmだそうです。
これがオスプレイになると
最高速度555km航続距離3500km作戦行動半径は700kmと桁違いになります。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/e971aea8a3898546406388cd41aa7713
沖縄から尖閣諸島までは440kmあり、現状のヘリでは対応不可能距離となってしまいます。
また、飛行機では着陸することができません。ところがオスプレイであれば、対応可能距離かつ
着陸することも可能らしいのです。
というのも、自衛隊が本気になれば、仮説のヘリポートくらいはほんの数時間で作れるとのことでした。
これらの事実からすれば、「オスプレイは危ない!」というネタを流し続けて反対運動を起こさせることは
非常に賢い戦略であるといえます。
この方の話を聞く前から、オスプレイによって領海問題がかなり改善されると思っていましたが、中国説は
知らなかったので、驚かされました。
日本は資源が少ない国ですが、尖閣等の離島のまわりには、シェールオイルやレアアースなどがたくさん
眠っていることがわかっています。DNAからくる縄張り意識とオスプレイ反対論は完全に矛盾します。
実際にどういう対応をすべきなのかは別として、この事実は知っておいたほうがいいと思ったので書いてみました。