換気金物メーカーのハウゼコさんの勉強会に参加してきました。
換気金物メーカーのハウゼコさんの勉強会に参加してきました。
以前紹介にも紹介しましたが、換気金物のトップメーカーのハウゼコの社長さんが来社してくださった
際に「ぜひ工場見学に来てください!!」とお誘いを受けていました。
http://matsuosekkei.blog85.fc2.com/blog-entry-2518.html
その日のうちにスケジュールを抑えておいたのが今日でした。
せっかく社長自ら案内、説明してくださるということだったので有志をつのったところ10名ほど
集まってくれました。しかも非常に濃いメンバーばかりでした。
ハウゼコさんで一番凄いと思う商品はなんといっても前回のブログでも紹介しましたが
バルコニーの立ち上がり天端で使うアンタレス・ミニという金物です。
http://hauseco.jp/products/detail/#de_02
類似商品がいくつかありますが、防水性、通気性、施工性のすべての面において他社を
圧倒しているといっていいでしょう。
他にも今日現地を見学する中で軒先ゼロの建物でも見事に防水と通気を両立させる
金物にも非常に驚かされました。こちらは11月の新カタログでお披露目されるそうです
この会社では90名ほどの従業員で5000種、年間1200万点の部材を出荷しているそうです。
気の遠くなるような点数ですが、厚さ0.35mmほどの板金を複雑に穴を開けたり、
曲げたりといった加工を行い、しかもそれを物件毎に邸別発送までしておられます。
部品単価は平均300円ほどらしいので、一時は中国の業者さんも入ってきたそうですが、
めんどくさすぎる割に利が薄いということで、ほとんど撤退されたということでした。
今日はドイツで屋根と板金のマイスターの資格を取っている唯一の日本人である
岩本さんも来てくださっていました。正直屋根が長期間雨を漏らさず、内部結露も起こさない
ようにするためにディティールは断熱や省エネ同様、ドイツの方がはるかに進んでいます。
そんなドイツで優秀な成績を納めている岩本さんの目から見てもハウゼコの金物は
非常に良く出来ているということでした。
実際の実験棟、暴風実験器具等も見せてもらいましたが、すべての金物において
きちんと激しい実験が行われています。残念ながらほとんどのメーカーがここまでの
実験器具を持ちあわせていないか、全種実験を行っていないようです。雨漏りは我々
住宅実務者にとっては非常に苦しい事故です。それを起こさないようにしながらなおかつ
内部の湿気もきちんと抜けるようにするためにするにはハウゼコさんのようなものづくりを
してくださっていると本当に助かります。
今日、見学して強く思ったのはたった水切りや、換気金物といった見えにくく地味な部品まで
5000種類という品番を揃え、細かな品質を追求し、邸別発送まで行う・・・。
世界中どこの国を見渡してもこんな芸当が出来る国は日本しかないと思います。
日本が元気を失って久しいですが、こういうことの積み重ねで日本が世界に圧倒的な
ブランド力をきづきあげているということを肌で痛感しました。
今日このブログを読まれている方で以下にひとつでも該当する方はハウゼコさんの
金物を指定するのが雨漏リスクを劇的に減らすことができると思います。
・バルコニーをよく設計する。(特にルーフバルコニー)
・下屋が多い
・軒、ケラバの出がゼロの建物が多い
・ガルバの縦ハゼもしくは瓦棒葺きの屋根が多い(特に緩勾配)
・モルタル外壁が多い
このような場合、他社の商品では対応が難しい、もしくは他社製品より圧倒的に優れる
金物があります。ぜひ使用を検討してみてください。