やっぱり「建もの燃費ナビ」の精度はすごいです!!
最近、北海道の某工務店さんから、建もの燃費ナビのシミュレーション結果と某Q値計算ソフトのシミュレーション
結果、そして1年生活した上での実際の光熱費のデータをいただくことができました。
北海道は全館暖房が当たり前なので、ほぼシミュレーション通りの生活をされていました。
なので、シミュレーションと実際の乖離がどのくらいあるのかを見るには絶好のデータでした。
建もの燃費ナビは光熱費もシミュレーションできるので、光熱費は燃費ナビだけ実際と比較してみました。
結果は年間の光熱費はシミュレーションが17万円と出たのに対し実際には152200円シミュレーションが112%
で誤差の範囲で収まっていました。光熱費は各家庭毎に様々な要素が異なります。よってものすごく
利用料の多い方とそうでない方で差が非常に大きいのが実情です。今回比較したのは1軒の住宅だけなので
統計的に整理されたものではありませんが、それでもこの差はすごい結果だと思います。
なお、暖房期間と、冷房期間に分けた状態でも検討してみました。
結果は暖房期間は実際の115%
冷房期間は実際の151%
というものでした。
暖房はほぼ、シミュレーション通りの生活をしたようですが、冷房期間は北海道ということも
あってほとんど冷房を使用せずに過ごしたことがこの結果につながったのだと思われます。
もうひとつのQ値計算ソフトの結果は暖房負荷と冷房負荷までは計算できるのですが
その結果は暖房負荷は建もの燃費ナビの40%
冷房負荷は519%というとんでもない結果となっていました。
光熱費は暖房費と冷房費だけで決まるわけではないのですが、どちらも
決して小さなものではありません。
比較的近い値が出ている燃費ナビから暖房が40%ということは暖房の結果が
小さすぎることを意味します。
また、燃費ナビでも実際より多めに出ているのにそれよりはるかに大きい冷房負荷が
出ているということは、冷房負荷は完全におかしいと思われます。
ということで、一重にシミュレーションソフトといっても結果はかなりの差が
あるということです。
さらに言えることは、国が基準作りのベースにしているソフトはこのソフトの
暖房負荷よりもさらに小さめの結果が出やすいということです。国の基準は
C値(気密性)=ゼロで計算しているというとんでもない話を聞いたことがあります。
C値の基準をなくしておいて、計算は隙間ゼロとして計算している・・・。
全くもって理解ができない話です。
しかしながら、やっぱり建もの燃費ナビの計算精度はすごいと思いました。