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1分でQ値計算できるプログラムを作りました(標準プランに対してのみ)

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Q値を計算する業者の間では「うちのQ値は○○です」といった話がなされますが、
それは同じ条件で計算されたものでない限り、なんの比較にもなりません。
そこで、自立循環型住宅、および事業主基準の計算のモデルとして使われている
120.07㎡のプランにおいてのみですが、たった8つの数字を黄色のセルに打ち込む
だけでQ値が出てくるプログラムを作ってみました。
その8項目は天井、外壁、床それぞれの断熱材の厚さ、熱伝導率の6項目
開口部のU値、換気システムの顕熱の交換率です。(第3種換気の場合は0と入力)
これだけの数字ですが、ほんとに1分以内に計算できます。
自分でも面白いのでいろいろ触ってみました。
まず、次世代省エネ基準ですがそれぞれの地域の基準と、計算結果を以下に示します。
Ⅰ地域     1.6以下 1.627
Ⅱ地域     1.9以下 1.865
Ⅲ地域     2.4以下 2.184
Ⅳ、Ⅴ地域   2.7以下 2.503
次にトップランナー基準です。
Ⅰ、Ⅱ地域   1.4以下 1.276
Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ地域 1.9以下 1.827
次世代のⅠ地域だけが基準内に納まりませんでしたが、全体的にかなり
いい線を行っている思います。なお、これらはすべて第3種換気、
天井断熱、床断熱、充填断熱、在来ネダレス工法で計算しています。
これらを計算する上で改めて驚かされたのが我が国の省エネ基準の
レベルの低さです。次世代にいたってはⅡ地域でも屋根は熱伝導率0.05を200mm,
外壁、床は0.045を100mm、窓もU値2.33でOKなのです・・・・。Ⅱ地域といえば、
青森まで入ってしまうわけですからなんとも驚きです。
ちなみにこれはⅣ地域のトップランナー基準とほぼ同等です。Ⅳ地域なら
この性能でもある程度の暖かさは得られます。しかしこれがⅡ地域の
「次世代」だったのかと改めて知らされると心底驚かされました。
ましてやこれが次の省エネ基準の最低基準になるかどうかすら
わからない状態・・・・。
私が思うに、本当に健康と省エネを両立できはじめる最低ラインというのは
その地域のトップランナー基準だと思っています。また、そこまでで
あれば、比較的常識的な費用でも施工可能です。
同業者の皆さんのご意見をお伺い出来ればと思います。
なお、このプログラム、建もの燃費ナビの購入者にのみ無料で
差し上げるようにしました。

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