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こんなにも差があるものを一口に「2.33以下」と謳われている現実

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こんなにも差があるものを一口に「2.33以下」と謳われている現実
つい最近新聞を読んでいると以前紹介した天才「レイ・カーツワイル」がグーグルに入社したことが
発表されていました。まさに最強のタッグですね。今後の世界を変えるコンビの誕生といえるでしょう。
今日紹介するのは日本の一般的な樹脂サッシ、空気層16mm アルゴンガス入Low-Eガラスの商品
(一般的に流通しており、現実的な価格の中で最高レベルの商品)
の引き違い窓においてWindEyeというソフトで熱貫流率を計算した結果です。
こんなにも差があるものを一口に「2.33以下」と謳われている現実
このサッシは我が国の表示方法では2.33以下というひとくくりの中で売られています。
メーカーのカタログにはこういった詳細なデータは掲載されていません。
しかし、この表を見ればわかりますが、実際には最も悪い左上の2.05と最も良い右下の1.62では
実に0.43もの違いがあるわけです。割合でいえば26.5%も異なります。
一般的な表示方法である2.33という数字と1.62を比較すると実に44%の差にもなるわけです。
次世代程度の住宅であれば、窓の熱損失は全体の40~50%を占めます。
その項目において44%もの差があるとすると家全体の熱損失が20%も異なる結果が出てくる
ことになります。
今回の例の場合はシミュレーション結果よりいい値が出るのでまだましです。
しかし、このように1窓毎に計算していくと、2.33以下と謳いながら2.33を
超えるサッシが存在します。これは虚偽表示です。防火問題で揺れたサッシ業界ですが
これも立派な問題です。私自身の考えでは火事を経験する人も機会も非常に少ない反面
窓の性能は1年のうち夏冬の9ヶ月、住まい続ける限りつきまとう性能なのでこちらの
方が余程重要性が高いと思っています。
まだ問題はあります。いくら高性能なサッシを開発しても1.6も2.33も同じくくりで評価
されるとしたら、誰がわざわざ1.6のサッシを開発しようと思うでしょうか?
住宅の燃費表示も同様ですが、車の燃費のような無断階表示ではない☆の数やランクで
評価する限りこういった問題は絶対に残ります。
最後になりますが、勘の言い方は気づかれたかと思います。ガラスが大きい窓ほど
断熱性に優れるということに・・・。これが意味することはもちろん、完全な樹脂枠で
あったとしても枠の方が断熱性に劣るということです。
それともうひとつ同じサッシでアルゴンガスがない場合もアップしておきます。
こんなにも差があるものを一口に「2.33以下」と謳われている現実
両者を比較するとアルゴンガスの効果は0.1~0.16の間であることが読み取れます。
これも今まで明確なデータが少なかったので参考になるかと思います。
ただ、もっと大きい掃き出し窓の場合は0.19くらいの差がつくこともあり、
私の感覚的には平均的に0.15の差があると思っています。
すぐに高性能窓を製品化するのは難しいかもしれません。しかし、価格表はこの表の
ごとく事細かにマトリックスを組んでいるのでその中にU値もぜひ入れ込んで欲しいと
思っています。これも大手サッシメーカーには前々からお願いしていますが、
L社とT社どちらが先に実行してくれるかでやる気の度合いが図れそうです。

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