人間はチンパンジーからボノボに変化しなければならないと思う。
人間はチンパンジーからボノボに変化しなければならないと思う。
今日は雑誌「建築知識ビルダーズ」の編集長と建築知識の編集の方が
東京から来られました。編集長は初対面でした。11月の東京ビッグサイトでの
セミナーで話をするための前打ち合わせでした。5時半頃から話を始めたのですが
あれよあれよのうちに8時過ぎまで話し込んでしまいました。
さすがは編集長だけあって、業界のことを本当によくご存知で
知らない話を沢山伺うことができました。こういう時間は本当に貴重です。
わざわざ来てくださったことに感謝感謝です。
今日は日曜日にNHKスペシャルでやっていたチンパンジーとボノボの違いが
興味深かったので、それについて書いてみようと思います。
チンパンジーはだれでも知ってますが、ボノボと言われると
知らない方が多いのではないかと思います。
人間に遺伝的に最も近い霊長類がチンパンジーと
ボノボの二種だということは、遺伝子関連の話が好きな人なら
だれでも知っている話です。この2種の猿に比べると全ての猿は
人間から遺伝的に遠いということです。
見た目は本当によく似ていますが、赤ちゃんの時に顔の色が黒いのが
ボノボ、白いのがチンパンジーです。
見た目はその程度ですが、性質にかなり違いがあります。
そもそも動物の世界では同種同志で殺しあうということが極めて
珍しいとされていますが、チンパンジーは殺しあうということは有名な話です。
これを持って、人間の本性だ・・・とされることもよくあります。一面では
確かにそうなのかもしれません。
しかし、同様に人間と似ているとされるボノボでは同種で殺しあう
ことはありません。また、チンパンジーが男社会で男の権力を争い合うのに
対し、ボノボは男女平等社会で穏やかに暮らしています。
道具を使う比率、二足歩行比率は圧倒的にボノボのほうが進んでいます。
ということは遺伝的には同じでもより人間に近いのはボノボと言えるかも
しれません。
ここまでは知っていたのですが、興味深かったのはその後でした。
ボノボとチンパンジーの生息域はかなり大きな川で分断されています。
チンパンジーの側の方がボノボの側よりも乾燥していて若干食料が少ない。
その結果、分散した食物をメスも小さなグループに分散して採食。
それに対してボノボは少し豊かな分、メスも一緒に動いて皆で一緒に食べて回る
ことが可能。
結果としてメスは自分たちの方が集団の中心部にいて雄の性的競合をコントロールして
牛耳ってやろうという進化を遂げた。
ここで、福山雅治のコメントが入ります。
「メス同士密接な関係を築き上げ結託したのだ。オスとメス
どちらが主導権を握るかで社会の雰囲気がこうもガラリと変わるものなのか
攻撃的なチンパンジーと平和主義のボノボ、僕達人間の中にも
チンパンジーとボノボは住んでいる」
と締めました。
全くもってそのとおりだと思いました。私も昔からボノボという動物には本当に
本当に興味がありました。この2種から700万年かけて人類に至ったわけですが
人間との遺伝子の相違は1%未満と言われています。世界中で女性の社会進出が
増加傾向にあることは間違いありません。
ということは少しづつではありますが、世界が平和に向かっているということなんでしょう。
この傾向がもっともっと強くなることを願ってやみません。