高性能住宅では全館冷房の効率が凄い!!
高性能住宅では全館冷房の効率が凄い!!
小屋裏に1台だけ冷房用のエアコンを設置し、2階を中心に家全体を冷房する方式を
標準としています。その方式を始めてから2年近くたとうとしていますが、2回目の夏
が来ている現在、かなりいろんなことが分かって来ました。
この方式の場合、できるだけ24時間冷房を付けっぱなしにすることをオススメしています。
「なんてもったいない!!」と思うかもしれませんが、全然そんなことないんです。
太陽光発電がついている方も多いので、細かい方はエアコンの消費電力がどの程度で
推移しているのかを報告してくれます。その結果が数件分集まっていますが、平均すると
だいたい消費電力で200Wから250Wくらいで動いていることが多いようです。
ちなみに6畳用のエアコンの定格冷房消費電力は450Wなので200から250Wというのは
電気メーカーが考えるところの3畳分くらいの消費電力に相当します。
今日ご連絡を頂いた御施主様宅は32坪、74畳相当の広さなので畳数表示の1/20以下の
状態で家全体がゆるやかに冷房できていることになります。
この家で関西地域では一般的な従量電灯Aという形式で考えると
1kw=26.5円程度です。
0.2KW×24時間×26.5円=127円/日 3810円/月という冷房費となります。
オール電化のハピープランにしている方の場合
0.2kw×(8h×10.5円+16h×32.5円)=121円/日 3630円/月となります。
これって高いでしょうか?
性能が悪い住宅でいる部屋でいる時間だけしか冷房を使わない住宅でも冷房費はこれより高くついている
家がほとんどだと思います。
しかも、この方法は快適なだけでなく、直接的な冷房ではないので一晩中ついていても朝だるくなったり
することはほぼありません。また湿度が60%程度に保てるのでカビやダニの発生も極めて少なくて
すみます。非常に衛生的で様々な疾患にかかる確率も下がります。これらを金銭的価値に換算することは
しませんが、やってみるとものすごい価値だと思います。
ではなぜそんなことが可能なのか?
まずは一般的な家では庇の設計、及び遮熱ガラスの使い方、東西面の窓の大きさ等がきちんとできていないので、直射日光が強烈に入ってしまっています。
また、屋根や壁の断熱性が低いため、屋根や壁を通しても熱が侵入してくる。
当初の状況があまりにも暑いため、スイッチオンの瞬間から1,2時間の間は非常にたくさんの電力を消費する
こういったことが複合的に重なることでこのような差が出てきます。
カビとダニと暑さと共存しながら冷房を拒否したとしても当社のお客様であれば月に
節約できる金額は4000円弱でしかありません。
1日でみれば130円程度と缶ジュース一杯の値段でしかありません。
これでも冷房を嫌って、ほとんど吹かない通風に期待する必要があるでしょうか?
田んぼや山に囲まれた涼やかな場所ならばいざしらず、住宅地ではその合理性は考えられないと
私は思っています。