日本でベストセラーになっているおなじみ神田昌典さんの
2022―これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)
は出た時にすぐ読みました。
神田さんの本は誰でも読んでいるので良書だったとしても取り立てて
紹介するまでもないと思います。また、この本は予想は大胆ですが
内容はかなり軽めでした。
この本を読んだあとに今日ご紹介する本を読みましたが、
読んだあとに、「たぶん神田さんはこの本を読んだんだろうな」
という気がしました。(あくまでも推測です)
ジャック・アタリといえば、ヨーロッパ復興開発銀行の初代総裁にして
経済学者・思想家・作家であり「ヨーロッパ最高の知性」とまで言われています。
これまでも、ソ連崩壊、金融バブル、等の変化を的中させてきました。
この本は彼の研究の集大成として21世紀の歴史を大胆に見通し
ヨーロッパで大ベストセラーになったとのこと。サルコジ前大統領は
この本に感銘を受け、「アタリ政策委員会」を設置したほどです。
そんな本書ですが、内容は2100年までの世界の中心都市はどこか?
国家、資本主義、宗教等はどうなっているのかという予想が書かれています。
その予想を書くにあたり、紀元前12世紀から2000年まで3200年の世界の歴史まで
振り返っています。超現実的な世界史の本としても読み応えがあります。
「愚者は経験に学ぶ、賢者は歴史に学ぶ」ということわざがありますが、まさに
それを痛感させられました。
内容は読んでからのお楽しみですが、彼の歴史、経済、政治、宗教、テクノロジーに関する
膨大な知識量、そこから全体を統括して類推する能力には脱帽せざるをえません。
神田さんには申し訳ないですが、内容は10倍以上濃いと思います。
ちなみに彼は「陰のサミット」とも言われ、陰謀論などが書かれている書籍では
おなじみのビルダーバーグ会議
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0%E4%BC%9A%E8%AD%B0
のメンバーだそうです。
この会議のメンバーといえば、ビル・ゲイツや、ロックフェラーといった、本当に世界を裏で動かしていてもおかしくなさそうな
人物ばかりです。
そんな彼の未来予測の集大成、読んでいて損はないです。