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新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

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新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

新築注文住宅の価格がどんどん上昇しています。その結果、高性能住宅を買いたくても買えないという方が続出しています。その際の解決策として提案したいのが「高断熱リノベ」です。

高断熱リノベなら、高断熱化・耐震化も施した上で、同等性能の新築注文住宅と比較して500万~1000万程度安くなることが多いです。

このメリット、具体的なやり方、物件の探し方に至るまで詳細に解説しています。有料で技術指導している工務店さんにお伝えしている内容も相当含めて無償で公開しています。一般の方はもちろん、新築の受注で困っている工務店さんにもぜひ見て頂きたい内容にしました。

どんな家でも絶対やるべき5項目

1.窓の高断熱化

外壁をやり替えないなら内窓設置。外壁をやり替えるなら窓ごと樹脂窓に交換。外壁をやり替えるとは、既存のサイディングやモルタル壁を剥がして外張断熱にすることです。外壁をやり替える場合、東西北面の窓が大きいなら窓を埋めて小さくすることが夏冬ともに非常に有効です。

新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

金額の目安ですがリビングだけだと約15万円、寝室だったら約10万円(内窓設置)。できるだけ多くの窓をやってほしいのですが、優先順位は大きな窓→居る時間が長い部屋→ヒートショックが起こりやすいような部屋(例えばトイレや洗面脱衣室、お風呂)となります。

2.床断熱補強
新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

床断熱補強は床下に潜ってできる家とできない家があります。そもそも古い家になると床下に断熱材が入っていません。築20年の住宅になると断熱材は入っているが気持ち程度にしか入っておらず、気密が全然とれていない場合が多いです。

床下から現場発泡ウレタンを吹付られると、床を剝がすことなく断熱と気密を一気に終わらせることができます。その効果は絶大です。冬、足元の冷気が原因で足元が寒かったのがピタっと止まります。床下を気密化する意味は床下から冷気の流入を防ぐためです。

床下から冷気が流入するプロセスは高気密住宅の寒い部屋でエアコン暖房を運転した際、上から暖気が溜まっていって時間が経てば床まで暖かくなります。しかし低気密住宅の場合、暖気が軽く上へ向かうため上から暖気が外部へ逃げてしまいます。逃げた分だけその反作用で下から冷気が引っ張り込まれてくる現象が発生してしまいます。寒いからといって暖房を強くすればするほど上から逃げる暖気量が多くなり、下から引っ張り込まれる冷気量も多くなるといった現象がほとんどの木造住宅で起こっています。そのため、気密化することにより逃げる暖気と流入してくる冷気の量が減少します。

金額の目安ですが、約20万円~。昨今の物価上昇や面積にもよりますが25万円や30万円となることもあります。

3.給湯器交換

古い家の場合はほとんどの場合交換した方が良いです。既存住宅で一番多いのがガス給湯器。多くの家が都市ガスになっていますが、一番最悪なのがプロパンガスとエコキュートではない電気温水器。この二つはエネルギー若しくはお金を大量に消費します。電気温水器は非常にエネルギーとお金を消費します。プロパンガス給湯器はエネルギーはそれほどでもないですがお金を大量に消費します。そのため、この二つは即座に交換する必要があります。

金額の目安ですが、約40万円。エコキュートをベースに考えています。

新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!
4.ユニットバス化
新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

本当に古い家になると、在来浴槽といって床や壁がタイルで貼られているような住宅になっています。これをユニットバス化することが非常に重要です。松尾設計室では今まで高断熱リノベを何件も実施してきましたが、木造住宅で在来浴槽の物件を解体すると100%土台や柱の足元が腐っています。99%ではありませんでした。そのため、その部分の土台や柱を交換することが多いです。

最新のユニットバスは高断熱浴槽なのでお湯が冷めにくいです。非常に分厚い発泡スチロールのようなものが浴槽に裏張りされているため、非常にお湯が冷めにくいのです。古い住宅の場合沸かした瞬間から冷めていくようなことが多いですが、最新の高断熱浴槽だと蓋を閉めていたら6時間で2℃しか下がらなくなっています。

給湯器交換が大事だと話しましたが、いくら電気温水器をエコキュートに交換したところでそもそも浴槽から熱がダダもれしている状態だったらせっかくのエコキュートも活きてきません。そういった意味でも高断熱浴槽は新築・リノベに関わらず非常に重要です。

日本の住宅で一番エネルギーがかかるのはお風呂。電気代が上昇している今の時代、お風呂の省エネ化は非常に重要です。壁や天井に断熱材が仕込まれている製品を使えば手軽に高断熱化できます。しかし、外壁の断熱化は高額になるので全住宅でできないことが多いと思います。そんな時に上記のようなユニットバス化することが有効です。他のメリットとして在来浴室より安く、工期も短く、水漏れは皆無に近い。ユニットバスのお家は将来土台や柱の足元が腐ることがまずありません。耐久性・安全性ともに高く保つことができます。入浴中暖かく、ヒートショックが起こりにくいこともメリットといえます。

【給湯器交換の原価回収年数と省エネ効果】
プロパンガスからエコキュートに交換した場合、約4年で原価回収できます。もちろんそれ以降はお得になります。もし、太陽光パネルも載せるならおひさまエコキュートの方が回収年数が短くなり更におすすめです。

金額の目安ですが、80~120万円。ユニットバスのグレードによります。

5.天井若しくは屋根断熱補強

ほとんどの住宅は2階が夏暑くてたまらない状況になっています。その理由は屋根もしくは天井の断熱が足りていないことと、窓の日射遮蔽ができていないから。屋根の断熱補強を現場発泡ウレタンでやることを推奨しています。これも床断熱補強と同じで一発で終わります。冬の効果も大きいですが、特に夏の効果が絶大。夏、階段を上がっていく途中でもわっと空気が変わる感じがなくなるので子供でもわかると思います。

金額の目安ですが、20万円~。床断熱補強と同じく昨今の物価上昇や面積にもよりますが25万円や30万円となることもあります。

新築高断熱住宅が高くて買えないなら高断熱リノベ!!

外壁と太陽光発電がない理由

外壁は内側からでも外側からでも手間と費用が相当かかります。ただし、どうせ外壁を塗り替えたりするのであれば外断熱改修は有効。30坪以上の住宅であれば700万円以上かかることが多いです。30代40代の方が生涯住む家ということでリノベやるのであれば絶対やった方がいいです。

耐震化の観点では屋根は軽いに越したことはありません。既存の屋根に数100kgある太陽光パネルを載せると、確実に構造上弱くなります。外壁を耐震補強した上で太陽光パネルを載せるなら問題ありません。屋根の吹き替えなしで太陽光パネルを設置すると雨漏りの確率も増加します。屋根を吹き替える時に、先付金物で太陽光パネルを設置するとか、ガルバリウム鋼鈑の屋根でキャッチ工法を用いるといった、雨漏り対策を講じてやるなら太陽光パネルを当然載せた方がいいです。

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