今日友人がこの写真を送ってくれました。2年ほど前に鉄骨で住宅を建てましたが
「あまりにも寒すぎてなんとかしてほしい。」という相談を受けています。
そんな家で、偶然昨晩奥さんが暖房を切り忘れたらしく、朝になったら外壁が
こんな状態になっていたとのこと。
ほとんどの方が間違われるのですが、外壁は断熱材が入っているところが
冷たくなり、鉄骨部分は暖かくなります。
冷静に考えれば当たり前ですが、断熱材の部分は中の暖かさが外まで伝わりにくく
鉄骨部分は中の暖かさが外まで簡単に逃げてしまいます。
その結果断熱材が入っている部分のみ結露します。これがその写真です。
サーモグラフィーを使わなくてもどこが断熱欠損なのか一発で分かります。
今までも自分で設計していない物件ながら「新築なのに寒すぎてどうにも
ならないからなんとかしてほしい」という相談を何度か受けています。
そのほとんどが鉄骨住宅です。しかもなかには業者さんが「暖かい家に
しますから」といいながらこういう結果になった家もありました。
今の住宅はたいてい構造を外から覆ってしまいますから、簡単には木造か
鉄骨造か見分けることはできません。しかし、冬の北側立面を見れば分かる
ことが多いです。こんな感じになっていることが多いからです。
今回の場合、ガルバリウム鋼板の外壁でつるっとしていますから、そうでも
ないでしょうが、表面が劣化した吹付の外壁なんかですと、こういう結露
を繰り返すうちに明確にこの型通りのパターンが定着していきます。
防火地域狭小3階建以外の場合、合理的に考えると鉄骨で住宅を建てる
理由というのがどう考えても思い浮かびません。
業者が儲かるということ以外に・・・